2013/11/27

特定秘密保護法案第五章のポテンシャル


An onymous わたしは生き方がまことに下手な人間、と言うか、そもそもが流れに掉ささずには生きられない性分もあって、この期に及んでもなお世論の拍動から逸脱した不整脈な標題を掲げざるをえない。最近はそんな自分に嫌気がさし始めているのだが、すでに遅し。最後の関門もこのままぶっ飛ばす以外ない。皆様方にあってはどうかアノニマス文体に巻き込まれぬよう読み流して頂ければなあ、と願っている。

2013/11/22

信田さよ子氏の「先手」


An onymous その道では知らない人のおそらくはいないであろう信田さよ子氏であるが、イマサラドウダッテイイヤとうっちゃったはずの氏のわずかな言説が、どうかした拍子に脳裏に蘇ってくる。

『現代思想』今年度版1月号に掲載されていた「自助グループロマン主義」がそれである。『依存症をめぐる臨床』という主題のもとに企画された分割連載のうちの第六回目にあたる小論、正確に言えばそういうことになる。

次の箇所である。

2013/11/19

レヴィナス的補記


An onymous 「病は痛苦しない!」(当ブログ内記事 2011/12/21)を書き下ろして、来月で二年。自覚症状の始まりから数えるとおよそ四年の歳月を、わたしのパーキンソン病は一気に平らげた。病状の進行を否定するには遅すぎる地点にまで、どうやらわたしは無事到達したようだ。

と打ち始めて、自分の日本語がどこかしら歪んでいるのに気がついた。

2013/11/18

偽装関連ニュースを聴きながら


An onymousとても遅くに、最も遅れて[le plus tard]やって来るものは、ある起源に再び接近して、むしろ[plutôt]、起源より以前に起源に、始まりよりもさらに早く[plus tôt]起源に回帰することもありうるのだ。(ジャック・デリダ『精神について』のIX 港道隆訳)


三度読まずともわかる人は、無信仰であっても心清き信仰者である。
三度読んでもわからない信仰者は、ただ演じているだけかもしれない。

そしてわたしは思うのだ。

この引用とわたしのいかがわしい説法の意図そもそもがわからないと感じるその人たちこそ、おそらくはこの世で一等幸(さいわ)いな人間であり、尊崇の念を抱いてしかるべき最強のダスマン(世人)ではなかろうか、と。

しかしサルヴァトーレ・ナトーリ(1946-)に、わたしのような躊躇(ためら)いはなかった。
おのれの欲望のほかに法はない。本能の無制限な解放のなかで多神論と快楽主義が一致するようになり、エゴイズムと横暴がそれらに合流するのである。(『「世俗化」――無力な神の世紀』岡部宗吉訳 『RATIO 03』収録)
「予期していたはずの事態」を「予期せぬ事態」と彼らは言うが、その残酷はペトロなどの比ではない。人殺しまであと一歩ではないか。

ああ、人間よ。。。二足歩行の罠にまんまと引っかかった生き物よ!

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2013/11/15

ニーチェ箴言散策集・私家版 (13)

ニーチェ箴言散策集
Friedrich Nietzsche
『ニーチェ箴言散策集』(2008.02起稿 2008.07脱稿 Mr. Anonymous)


120節から124節までをどうぞ。。。バックナンバーサイドバーから。


原文・翻訳からの引用は、「報道、批評、研究目的での引用を保護する著作権法第32条」に基づくものです。ドイツ語原文は、"RECLAMS UNIVERSAL-BIBLIOTHEK Nr.7114"、日本語訳は、木場深定氏の訳に、それぞれ依ります。

2013/11/13

踊り狂いたい。。。

 なり振りかまわず、もうホントなり振りかまわず、
 狂わされるがまま日の暮るるまで、踊ってみたい。
 きっと、寺井はわたしをそしてわたしも寺井を、
 フライングしつづけるであろう。
 おお主よ!
 あなたはそれらどの切迫の「時」にもいまします。

 ただ幻燈のように懐かしくも儚くて、
 ただ子供の涙ほどにもたまらなく切なくて。


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2013/11/08

償えないこともある


An onymous
人は誰も皆、誤った星の下に生まれ、それでも毅然とした態度で世の中に対処するということは、自らの星占いを毎日のように修正することを意味しているのである。(ウンベルト・エーコ『フーコの振り子』藤村昌昭訳より)

2013/11/06

ザラデルの攻撃性


An onymous
マルレーヌ・ザラデル『ハイデガーとヘブライの遺産 思考されざる債務』(合田正人訳1995年 叢書・ウニベルシタス475)

原本初版は1990年。時の経過をやや背負った学術書であるが、歴史の根拠への猛烈な内省を西欧が求められていた時代であったことを踏まえれば、当時としてはセンセーショナルな出版ではあったろうと推測する。冷戦構造と「壁」の崩壊を契機にグローバル化が加速し、民族・国家間紛争を足場にしたアメリカ新自由主義の攻勢もさらに強化されだしたのもこの頃からであろう。

2013/11/04

『必要なる天使』点描

An onymous
ヴェネツィア生まれのマッシモ・カッチャーリ(1944-)は、その著『必要なる天使』(原本1986年 柱本元彦訳2002年)「日本語版序文」において、極東という特異な風土に成形されたわたしたちの精神を配慮し、微塵の躊躇なく「天使」という術語の寓意性を次のように開示してくれた。