詳細は、「続・のどの下の胃ぶくろ クラシックギター編」をお読みいただきたい。
今を時めく村治佳織ちゃんと本家ローラン・ディアンス氏との演奏を聴きくらべてみた。
佳織ちゃんの技術はさすがだが、その解釈に不満を覚える。
簡潔に申し上げると、女を曝け出せないでいるのだ。
若いクラシックギターの天才に、この楽曲は酷である。
ローラン・ディアンス氏の解釈は、まったくちがう。
最初のハーモニックスは、成熟した女の手招きだ。
男なら、ここで足が止まる。女の香りは男の躊躇をものともしない。
しかし氏は、開始したタンゴのリズムの背面で、そのエロスに誑かされていく男の稚拙をもころがしている。
演奏が終わる。すると女たちは一斉に嬉々とし、男たちはやがて苦笑し始める。。。まさに大人のジョークである。